「生きるということは
長さの問題ではないのではないですか」
と
炎天の葉陰の
沙羅双樹
たった一日のいのちを
いかにも 静かに
咲いてみせてくれている
清楚
そのもののように。
きのうは
あんなに清楚に咲いていた
沙羅双樹
けさは
地におちてしまっている
わたしは
きょうも 朝を迎えさせてもらった
申しわけないような
わたしのままで……。
じゃがいもを掘る
「見えないところに
どれだけ『徳』を蓄えることができるか
それが
『生きる』
ということではないですか」
と
しっかり生きたじゃがいもほど
しっかりした薯をつくってくれている。