正楽寺日誌 つれづれなるままに

生きるということは
長さの問題ではない

2024.1

 「生きるということは

 長さの問題ではないのではないですか」

 と

 炎天の葉陰の

 沙羅双樹

 たった一日のいのちを

 いかにも 静かに

 咲いてみせてくれている

 清楚

 そのもののように。

 

 きのうは

 あんなに清楚に咲いていた

 沙羅双樹

 けさは

 地におちてしまっている

 

 わたしは

 きょうも 朝を迎えさせてもらった

 申しわけないような

 わたしのままで……。

 

 じゃがいもを掘る

 「見えないところに

 どれだけ『徳』を蓄えることができるか

 それが

 『生きる』

 ということではないですか」

 と

 

 しっかり生きたじゃがいもほど

 しっかりした薯をつくってくれている。

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