新しい年の始まり、皆さまいかがお迎えでしょうか。
「いつどこでどうなるか分からない生命」をいただいている私たちにとって、今年もこうして無事にご挨拶させていただけること、大変嬉しく思います。
昨年は新型コロナウイルスが猛威を振るい、今なお予断を許さない状況です。
未曾有の事態に直面した私たちは、生活習慣や思考を一新せざるを得ない状況に身を置くこととなりました。
年末から年始にかけてよく耳にするのが「今年一年を一文字で表すと?」という質問です。
一年の締めくくり、もしくは新しい一年の抱負として聞かれることの多い質問ですが、自分なりに考えてみますと、昨年 一年を振り返っても、今年一年の抱負としても「挑」の一文字に尽きると思い至りました。
先程も述べました通り、新型コロナウイルスの影響で 昨年はこれまで「当たり前」だったことが通用せず、正楽寺にとっても、インターネット参拝等、お参りをはじめとする「お寺の在り方」は新しい形を模索する一年でした。
私事ですが、昨年の誕生日で四十歳の節目の年を迎えさせていただきました。
四十歳は孔子の『論語』では【不惑】と示されています。
この意味は【学問や道理をしっかりと学んだ上で、枠にとらわれずに自由に物事を見たり発想したりすること】だそうです。
コロナ禍に於いて、様々な在り方が一新される中で、不惑を迎えたことも一つのご縁なのでしょう。
今年も時代に即したお寺の在り方に挑みながら、皆さまにとって心の拠り所となるようなお寺で在れるように努力する所存です。
本年も皆さまとご一緒に「我が生命の在り方」について仏様のみ教えを聴かせていただくと同時に、感謝のお参りをさせていただければ幸甚です。
合掌