正楽寺日誌 つれづれなるままに 正楽寺日誌 つれづれなるままに

まことの「いのち」に
目ざめさていただく

船を造るのに一番大切でむずかしいことは、転覆しそうになったとき、元に戻る力(復元力)をどうやってつくるかということだと聞いています。

 

人間も、いつ転覆するかわからない危険なものをいっぱい潜ませた存在です。

これを親鸞さまは「虚仮不実地獄一定」とお示しになっています。こういう私たちを、まことのいのちに目ざめさせずにはおかないというのがみ仏さまの願いです。

これに目ざめさせていただくとき、自殺を考えざるを得ないような状態の中でも、生きることのただごとでないすばらしさと、底深いよろこびを恵んでくださいます。

邪悪のとりこになって自己を見失おうとしたとき、パッと私の邪悪を照らして、「まあはずかしい!」とほんとうの私に立ち帰らせてくださいます。

 

み仏さまが、私の復元力となって、私を破滅から救ってくださるのです。

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