現代社会で流行っている?葬儀に家族葬と呼ばれるものがあります。隣近所には一切知らせない・もっと凄いものには親戚にも知らせないで葬儀を勤める、それがもっと進むと葬儀もしない読経も法名(他宗では戒名)もいらないと云う直葬になってしまいます。親の葬儀を勤めないと云う信じられない現象が起こっているのです。親の恩など現代人には無縁の言葉なのでしょうか?
命を与えて下さった事への感謝、今自分がこうして生きている事への感謝等々は「死んだ人間に使うお金が惜しい・自分の生活の方が大事」と云う考えに負けてしまうのでしょうか?確かに葬儀費用が用意出来ない方がいるのも現実なのかもしれませんが・・・
最近ご家族からの葬儀の依頼で、よく聞く言葉が「個人の遺言で誰にも知らせずに家族葬で」と云われます。住職が亡くなられた方をよく存じ上げている場合が多々あります。あの方が家族葬を望むなんて信じられないと云う思いが心を駆けめぐります。
あの方には送って欲しいとの思いが、きっと有るかと思います。亡くなられた方の意志を無視する事が有ってはならないことと思います。
今年からお寺では、皆様の葬儀への思いをお預かりするシステムを始めようと思います。葬儀の形(知り合いには知らせて欲しい・家族葬でよい等々)や知らせて欲しい方の名簿を封筒に入れて封印の後、署名捺印をしてお預け下さい。開封は提出された方が亡くなられた後住職が確認させて頂きます。当然書き換えも自由です。書き換えた時は以前提出されたものは、そのままお返し致します。お正月の初参りからお預かり致します。
感謝と報恩を忘れしは人にあらず